熱中症の発症は気象条件だけではない?

(1)背景及び本 CQ の重要度
熱中症の発症には気象条件だけでなく、患者因子も重要である。 人体には体温調節機能が
備わっているため、暑熱環境であっても発汗や皮膚からの放散などにより体温上昇を防ぐ
ことができる。しかし、種々の要因による体温調節機能の破綻や、調節範囲を超えた体温変
動により、熱中症が発症しうると考えられる。気象条件以外の発症リスクを提示することで、
熱中症の発症リスクを減らすことが期待される。

(2)解説
熱中症の発症には気象条件だけでなく、患者因子も寄与する。肥満、運動不足、脱水、屋外労働、過度なスポーツ活動は労作性熱中症のリスクと考えられています。
高齢は熱中症発症のリスクである。
これは高齢により体温調節機能の低下が生じるという生理学的なメカニズムや、暑熱環境時での適切な行動(水分摂取など)がとれないこと、
また暑熱環境にいることを認知できないことなどの複数の要因が関与すると考えられる。
さらに、後述する基礎疾患や薬剤などのリスク因子も高齢者には併存していることが起因する。

熱中症を予防するのは個人だけでは対応が困難であります。
イベントを主催する事業者の責任問題となるケースもあるようです。
看護師がいる安心を、是非、体感してください。

上記は2024年に日本救急医学会より熱中症ガイドラインが変更なされた資料より抜粋